DANIEL WYLIE&COSMIC ROUGH RIDERS - The Very Best Of
2008 / UK / ALBUM
CREATIONレーベルを主宰していたアラン・マッギーがCREATION閉鎖後新たに発足した新レーベルPOPTONES。
発足当初、好調とはいかず傾きかけたPOPTONESを救ったのがCOSMIC ROUGH RIDERSの編集盤「Enjoy The Melodic Sundhine」だった。
サウンド、アティチュード共に商業性とは無縁、そして当時全く無名だった彼等が持ちえた唯一の武器は他のどんなバンドにも勝る美しいメロディ。時代に媚びない楽曲と、カリスマとは無縁の佇まいはグラスゴーのインディー・バンドそのもので多くのファンを魅了した。
それは用意にBMX BANDITSやTEENAGE FANCLUBといった同郷の先人バンドを想起させ、彼等のようにまた長きに渡り続いていくかに思えた。
しかし順風満帆かに見えたCRRのヴォーカリスト、ダニル・ワイリーが音楽性や活動指針の相違により脱退。CRRはその後も解散する事なく活動を続け、ダニエルもまたソロとしてのキャリアをスタート。
本作はダニエル・ワイリー在籍時のCOSMIC ROUGH RIDERS、そしてソロ活動からのベスト・アルバム。
彼ならではの切なく胸をしめつける旋律と歌声が余す所なく詰め込まれている。TEENAGE FANCLUB「Sparky's Dream」やHORMONES「Mr.Wilson」と肩を並べるキャリア中でも屈指の名曲「The Loser」のDEMOヴァージョンがまず素晴らしい。
ややテンポアップしてコーラス・ワークはより巧みでハイトーン。続く「Unwind」も極限まで美しいメロディがいつまでも聴いていたい気持ちにさせられる。
またダニエルお得意のオリエンタル調のサイケポップ「Baby You're So Free」も人気のシングル曲。 と、枚挙に暇が無い程に次々に流れる全20曲に及ぶ珠玉のギターポップ。
彼のファンやグラスゴー・フリークは勿論、全てのギターポップ、ポップ・フリークに届いて欲しい大推薦盤!